包丁を使うと手首が痛くなるのは肩と肘の動きが連動していないからです
伊藤先生らの研究では、27人の女性に包丁で刻む作業をしてもらい、2台のビデオカメラで前後からと左右から撮影を行いました(伊藤文香:茨城県立病院医学雑誌.20:13-16,2002.06)。その結果、週4回以上包丁を使って人を包丁熟練群、週3回以下を未熟群に分けてその作業ぶりを比較しました。その結果、熟練群では肩と肘の連動した動きがあり、体が揺れることはありませんでした。未熟群では体が前後方向に揺れ、二の腕が回転し、手関節が上下運動していました。つまり、包丁に熟練した人が物を刻む時は肘と肩が一定のリズムで一緒に動き、体がブレないことがわかりました。論文の解説:戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
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