原因不明の腰痛の割合を85%から22%へ大幅に下方修正?
日本整形外科学会が出した「腰痛診療ガイドライン 2012」では、原因のよくわからない非特異的腰痛が、85%を占めると書かれていました(注12・日本整形外科学会)。この85%は衝撃的で「腰痛で整形外科に行っても85%は原因わからず対症療法をされるだけだ」と批判されました。しかし、2019年に発表された新版のガイドラインでは、腰痛の原因を詳細に調査したところ、75%以上が診断可能であり、非特異的腰痛は22%に過ぎなかったとされました85%と22%は、あまりに大きな違いです。旧版で非特異的腰痛を85%とした理由について、新版では「これは、腰痛の確実な診断と治療法の選択が必ずしも容易ではないことを紹介したものであり, 一般国民への教育的効果があった」としていますが、この説明ではおっしゃるところの一般国民の皆様の多くは納得いただけないと思います。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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