1月15日はいちごの日。腰痛に耐えながらのいちご作りに感謝。
高級イチゴは値段が高いし、効率の良い職業のように見えるかもしれませんが、大変な仕事のようです。末永先生達によるとビニールハウスでのイチゴ栽培は5月から次の4月まで11ヶ月間ズーと働き続ける仕事ですし、収穫期間は5ヵ月間にもおよびます(末永隆次郎.ほか:日本農村医学会雑誌.35:134-146,1986.)。
収穫では前かがみで行う作業が多いので腰痛が起こり易いのですが、その作業がズーと続くので、治る暇がありません。百瀬先生達の調査では、イチゴを作っている1133人の中で男女ともに73%以上の人、つまり4人中約3人が腰痛に悩んでいました(百瀬 義人ほか:日本農村医学会雑誌 54:97-106,2005)。立ち仕事が中心の半導体を作っている人でも腰痛の人は56%ですし、すべての労働者で腰痛を感じている人は30%前後ですから、この73%以上という数字は驚異的な数字です。だから、おいしいイチゴは、農家の人達の腰痛の賜物であることを感じながら、食べましょう。
論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
前の記事へ | TOPヘ | 次の記事へ |