3本線だけでは知的所有権が認められなくなった
今回も関西医療大学の増田教授に教えてもらいました。この2つのユニフォームに関して違いがお分かりでしょうか? デザインはもちろんなんですが、上の写真は古いタイプは色の違う布を縫い合わせており、下の写真は昇華プリントと言って背番号や広告も含めて全てプリントしたものを縫製しています。また下のユニフォームは日の丸以外にプーマキャットというスポンサーロゴが入っています。
左は1972年ミュンヘンオリンピックの際にアディダス社のトレフォイル(三つ葉)が入ったのが最初とされており、そこからはチームワッペンと別に入るのが通例とされてきました。頭が良い人がいて、「ユニフォームに広告を入れたら静止画・動画共に常に目に入るな」と、その後どんどん広告も入る様になりました。前・後、袖、パンツなど部位や大きさによって費用も変わるそうです。最近物凄い事になっているのはブラジルのフットサルリーグで、それこそ『ありとあらゆる』部位におびただしい数の広告が入っています。チームワッペンや番号が分かるんでしょうか?
さて、チームロゴに限らずシューズのラインも登録がなされています。日本企業も知的財産権などうるさくなってきましたが、昔は国産のメーカーも平気で3本戦のラインを用いていたりしたんです。元々このラインは天然皮革の伸びを防いだりアーチをサポートする目的で考案されたらしいですが、3年前EUが「独自性がなく、商標権は認められない」との判断を下したらしいです。他の図形登録とかがなされているので勝手に使用するわけにはいかないみたいですが…。
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