貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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 子供の肘はリラックスしている時間に抜けやすい

まだ言葉が上手くしゃべれない小さな子供が手を引っ張られた後などに、痛がって腕を下げたままで動かさなくなることがあります。これを肘内障といいます。原因は肘の靱帯から肘の外側の骨(橈骨頭)がはずれかかることによって起こります。 多くは、5歳以下の子供にみられます。 国内のあるクリニックの調査では、肘内障になった170人中で100人(59%)が土曜日午後6時以降の救急外来の患者さんでした。また他の病院の調査では怪我をした場所はマイホームが97人中70人(73%)でもっとも多かったです(吉岡裕樹ほか::整形外科.64:1053-1057,2013)。つまり、肘内障は土曜日に家族で過ごしているリラックスしている時間に起こり易いです。でも、安心して下さい。肘内障は腕を少し回すだけで治ります。あわてずに整形外科医のいる救急病院に行けば、大丈夫です。 横井先生の調査では肘内障は2歳が43例で最も多く、右側より左側に多い。初回受傷後10日以内に13%が再発するそうです。一度肘内障になったら、また起り易いのでどうか手を引っ張らないよう注意してください。 論文の解説:江坂駅前の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝