白馬に乗った警官が将棋倒しを防いだ:ホワイトホース・ファイナル
今回も関西医療大学の増田教授がインドネシアのサッカー場で起こった惨劇に引き続き、ハロウィン直前のソウル・梨泰院(イテウオン)でも悲惨な事故が発生しました。10万人もが身動き取れなくなり、154人が転倒し圧死したそうです。亡くなった方のご冥福と負傷された方の早いご回復をお祈り申し上げます。
さて、90年ほど前、イングランド・ロンドンで『エンパイア・スタジアム』ウエンブレーが竣工し、FAカップ決勝で初めてお披露目する事になりました。 当時は立ち見席もありましたから、収容人員数は12万人と設定されていました。しかし集まった観客は何と20万人!!
写真から分かりますが、ピッチもが観客でほとんど埋まってしまっています。
ゴール近くもたくさんの観衆がひしめき合って非常に危険な状況です。特徴的な帽子を被った警官もいるようではありますが…。 ↓ところが白馬:ビリー号に乗ったジョージ・スコーリーという巡査が少しずつではありますが威厳に満ちた態度でゆっくりと観客を誘導し、ピッチを確保してついには試合が行われたのです。『時代が違う』と言われればそれまでなのかも知れませんが、この決勝戦は『ホワイトホース・ファイナル』と名付けられて伝説となっているのです。
徐々にではありますが、人の流れが元に戻りつつある今でも節度ある行動を心がけたいものです。
解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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