政治的な要素で感染症が撲滅できないのは残念
ロータリー財団は2018年のポリオ根絶を目指しましたが、2022年になってもパキスタンとアフガニスタンの常在国を残しております。「もう少し」という表現には、残りの患者数がわずかという意味と、時間が残りわずかという意味があると思います。時間がもう少しという意味では「もう少し」と言い続けているのは「あれ?5年前にも『もう少し』と言って募金していたぞ。」と感じる一般の方がいるかもしれません。
ポスターを見るとジュディーオングさんやジャッキーチェンさんが指を少し広げて「もう少し」と書いていますが、あのポスターを使うことはロータリークラブの信用を下げるのではないかと僕は考えます。
私の個人的見解としては野生株流行地では、紛争や治安の悪化が影響し、十分なポリオ対策を実施することができないため、今後10年以内のポリオ根絶は困難であると考えます。次年度RIロータリー財団会長のRisely氏はLet’s stand together like never before..元に戻さないようにともに努力しましょうと表現しています。当地区のポリオプラス小委員会の方々が各クラブで講演される時には期待と落胆を誘発しないためにも「元に戻さないことが大事です」という表現に変えるべきだと僕は思います
解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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