納豆は膝にも良いが、納豆嫌いならほうれん草を食べよう。
骨の量と密度を高めて骨粗しょう症を予防するには、骨の材料となるカルシウムが大事なことはよく知られています。実は、骨のために大事な栄養素がもうひとつあります。カルシウムが骨に沈着するのを促すビタミンKです。カルシウムだけでなく、ビタミンKを一緒に摂ることで、骨を強くする効果をより高められます。また、ビタミンKを多く摂っている人は、そうでない人と比べると、変形性ひざ関節症が重症化した割合が少なかったという報告もあります。
ビタミンKを摂るためにもっとも理想的な食材を1つだけ挙げるとしたら、やはり納豆大豆でしょう。大豆が原料の納豆1パック(40g)だけでも効率よくビタミンKが摂れるうえに、大豆が原料の納豆には、ステロールや大豆イソフラボンも含まれます。おまけに価格も手頃というパーフェクトな食材なのです。
納豆が苦手な人も心配は不要。ビタミンKが豊富な食材はまだまだいっぱいあります。その代表格が小松菜やほうれん草といった葉物野菜です。特にほうれん草に含まれる鉄分には、痛みを和らげる作用があるという報告もあり、ひざの痛みにも効果が期待できます。
なお、血液を固まりにくくするワーファリンという薬を服用している人は、ビタミンKを摂りすぎると薬の効き目が弱まるため、必ず医師に相談してください。
(文章は戸田佳孝:ひざ痛を自力で治す. 大洋図書、2024年より引用。宜しければご購入下さい)解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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