大腿四頭筋を伸ばすストレッチにもなる 。
「ひざに悪いから」という理由で、正座を避けていないでしょうか。スキーの直滑降の姿勢のような、少し曲がったひざに全体重がかかる状態はひざにとって一番よくありませんが、正座のようにひざが完全に曲げる動きは伸ばす筋肉の良いストレッチになります。
よく曲がるひざは、よく伸びるひざ。正座はひざをしっかり曲げるいい訓練になります。また、大腿四頭筋を伸ばすストレッチとしても大変優秀です。普段から縮んでいる筋肉をいくら鍛えたところで、さほど筋力はつきません。「ひざトレ」の効果を高めるためにも、日本人になじみ深い正座を積極的にしましょう(西洋式の生活様式が何でもいいわけではないのです)。
胎児のポーズを思い出してみてください。私たちは産まれてくる前も、羊水という水のなかでひざを曲げていました。ひざを深く折り曲げることは不自然な動作ではなく、体はもともと正座ができる構造をしているのです。今はひざが痛くて正座ができない人は浴槽お風呂の縁を手で支え水の浮力を利用してなどで訓練して、膝を深く曲げ正座ができるひざを目指る訓練をしましょう!
(文章は戸田佳孝:ひざ痛を自力で治す. 大洋図書、2024年より引用。宜しければご購入下さい)
解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
前の記事へ | TOPヘ | 次の記事へ |