貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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骨粗鬆症による骨折で背骨が曲がった時のため最近は側方固定を追加する。

OVF(Osteoporotic Vertebral Fracture)とは、骨粗鬆症によって骨が弱くなり、背骨で骨折する状態です。この骨折によってあまりにも背骨が曲がってきた時には、手術で矯正します。石原先生の解説では後方固定,前後方固定等,さまざまな手術の方法があります。最近は側方から脊椎にアプローチするLLIFという術式があります。 この手技では骨や靭帯を傷つけないため、出血量が少なく身体へのダメージを極力抑えながら、脊柱変形矯正を行うことが可能となります。 骨粗鬆症で曲がった背骨を比較的簡単に治す方法としてBalloon kyphoplasty、直訳すれば風船後彎骨形成術があります。この手術ではまず、潰れた骨を膨らませるための管を骨に挿入します。次に潰れた骨で風船を膨らませ骨の高さを 元に戻します。最後に高さを元に戻した後のセメントを流し込みます。しかし、この手術の後、そのままにしておくと、手術をしなかった骨が潰れてくる続発性骨折が起こってきます。新渡戸先生の研究では骨吸収を抑えるビスホスホネートを飲んでいたグループでは骨折の発生率は39%でしたが、骨形成を助ける副甲状腺ホルモンを毎日注射したグループでは術後骨折の発生率は3.8%であり、10分の1以下に抑えられました。やはり、副甲状腺ホルモンを毎日注射した方が良いです。解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝