
熱くなってきました、また熱中症の季節です。熱中症の予防には,脱水予防と身体冷却が重要です.近年,この補水と身体冷却を同時に実現する画期的な手法として,アイススラリー摂取が薦められています。アイススラリーとは、液体に細かい氷の粒が分散したシャーベット状の飲み物です。通常の氷よりも温度が低く、流動性も高いため、体内の深部を効率的に冷やすことができます。しかし、アイスラリーは家庭で作ることが困難です。柳田先生の解説では過冷却水、つまり良く冷えた水の摂取による身体冷却効果はアイススラリーには及ばないものの,飲みやすさや効果の即時性,脱水予防効果が高いと述べています。夏の行楽には氷を入れた水を持っていきましょう。
昔は、スポーツ飲料のように PH を調整して体に負担のかからない飲料物がなかったので、「運動中に水は飲むな!」と言われました。だから夏の運動は苦しかったです。 激しい運動をする時には水分を摂取することが必要ですが、これは水(みず)を飲むのが良いことを意味しません。発汗によって体液が濃くなっているところにタダの水を摂取すれば、体液中に含まれる諸成分が水に溶け出してしまい、かえって疲労します。昔のスポーツ人はこの事実を経験的に知っていたのでしょう(http://oshiete.goo.ne.jp/qa/601882.html)。
現在では、各種ミネラルを適度に含有するスポーツ飲料が市販されているので、このような不都合は生じなくなりました。解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝