
こむら返りとは、ふくらはぎの筋肉が異常に収縮し、激しい痛みを生じる症状です。主な原因は、筋肉の疲労、水分不足、電解質バランスの崩れ、そして体の冷えなどが考えられます。餘目(アマルメ)先生達は糖尿病患者17名に足趾と足関節のストレッチと屈伸運動を取り入れた足趾・足関節運動を6週間連続して入浴中に実施するよう指導しました。その結果、こむら返りの症状の中で「耐え難い痛みがある」,「いつ起こるかわからない不安がある」,「散歩やウォーキングをしたくない」の3項目が起きる確率が明白に減って、苦痛が緩和されました.以上の結果から入浴中の足趾・足関節運動には夜間のこむら返りが起こる確率を減らし、苦痛緩和に効果があると結論しました。
変形性関節症では膝を曲げる可動域を確保することも重要です。膝をしっかり曲げると反対の作用をする筋肉(拮抗筋)である膝を伸ばす筋肉がストレットされ、膝を伸ばす筋力がアップするからです。究極の膝曲げ運動は正座です。でも、年齢の変化で膝の可動域が減ってくると正座は難しいですね。そこで、浴槽の縁につかまりながらゆっくり正座しましょう。そうすれば、膝が温まっているので曲がり易く、お湯の浮力と縁につかまった手でひざにかかる体重は少なくなります。同じ用に膝が伸びにくい人は浴槽の縁に座りながら膝を伸ばしましょう。解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝