こむら返りに効く漢方薬は飲み続けると効果は薄れる
こむら返りは夜中に脚がつって痛いですよね。しかも、いつ来るかわからないという恐怖もあります。こ↓コブラ返りという人がいますが、こむらですのでご注意下さい。むら返りの起こる原因は高齢者、妊婦、急に運動を増やすなどがあります。したがってご高齢の変形性膝関節症患者さんに初めての運動療法を薦めると時々コムラ返りを起こす方がいます。
こむら返りには芍薬甘草湯という漢方薬がよく使われますが、こむら返りはいつ起こるかわからないし、漢方薬は飲み続けても安心という意識があるためか芍薬甘草湯を飲み続けている方が血行多いです。こむら返りは下腿三頭筋というふくらはぎの筋肉が固くなってくることによって起こるのでその前触れはふくらはぎの筋肉の硬さでわかります。
僕たちは変形性膝関節症の患者さんに芍薬甘草湯を飲みながら運動を行ってもらうグループと芍薬甘草湯なしのグループにわけてふくらはぎの筋肉の硬さをはかりました。すると芍薬甘草湯を飲んだグループでは1週間後には筋肉の緊張が減りましたが、4週間後には飲まなったグループと差がなくなりました。芍薬甘草湯は神経と筋の連結部であるシナプスに効きます(木村正康:体謝, 29(臨増):9-35, 1992)連用すると効かなくなりますので、ご注意下さい。
解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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