五十肩になった時の車の運転や列車に乗る時の楽な姿勢
4本足で歩く動物では前足の重みは地面が支えています。でも、人間は2本足で歩くので腕の重さは肩の周りの靱帯が吊り下げています。しかし、40歳を過ぎる頃から肩の周りの靱帯が老化現象で固くなってきて、自分の腕を吊り下げているだけでも炎症が起こってきます(八幡徹太:進化による疾病(生活習慣病)の変化 ヒトの骨格構造の進化と運動器疾患、成人病と生活習慣病 12:1331-1335,2009)。これが四十肩や五十肩です。移動中の楽な姿勢は、肩関節が吊り下げている腕の重みを軽くしてやることです。まず、自動車を運転して移動する時は、シートを前にして、肘を締めて肘を体につけてハンドルを持ってください。肘を体につけると肩にかかる腕の重みが軽くなります。次に、新幹線で移動する時は、肘掛けや座席のテーブルに肘を置きましょう。肘を置く部分は弾力があり、円形の方が良いので、タオルを肘掛けや座席のテーブルの上に敷いた上に肘を置く方がなお良いです(周偉:VDT作業時の疲労防止におけるOAチェアの肘掛けの役割.疲労と休養の科学.14:85-93,1999)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
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