医師だから特別という時代ではなくなった
茨城県は10月4日宿直勤務中に飲酒し入院患者に点滴を打つ医療行為をしたとして、県立中央病院に勤務する医師を戒告の懲戒処分にしたと発表しました。医療ミスはしなかったそうですが、看護師さんに「黙っていて」と頼んだが、報告されたそうです。日本でも医師だから許されると言う時代ではなくなりました
米国ではもっと以前から医師だから許されるということはなくなっていました。今から25年前の1997年の話です。僕はボストンにあるタフツ大学に留学していました。4人の研究者の相部屋に自分の机を与えてもらい、そこで英文論文の執筆に励んでいました。その部屋にいたアメリカ人女性研究者は人気者で、彼女とおしゃべりをするために沢山の女性研究員や事務員さんが毎日訪れて大きな声で雑談をしていました。当時、日本では僕が仕事をしていると事務員さんは気を遣ってくれて離れた場所で会話してくれていました。
ある日とうとう我慢できずに”Would you please…”(お願いします)と大きな声で二人の事務員さんに注意をしました。しかし、僕の英語の発音が悪いせいか相手には”Zip your lip!”(口を閉じろ)に聞こえたそうです。招聘してくれた教授には言いつけられ、予定されていたプレゼンテーションの予定もなくなり、事務員さん達や女性職員からは嫌われ、不自由な職場環境になってしまいました。
解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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