貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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埼玉本庄市事件に関する私見。幼児を他人前で叱責すると問題行動はかえって強くなり、悪循環する。

20220年3月5日、5歳男児の遺体を自宅の床下に埋めたとして、埼玉県警は母親の柿本知香容疑者(30)ら3人を死体遺棄容疑で逮捕しました。2021年9月6日には市内の飲食店から「子どもが正座し、男性から強く説教を受けている。店に来る度に怒られている。」と通報があったそうです。 柿本容疑者は「言うことを聞かないので同居人に叱ってもらっている」と語っているそうです。しかし、子供を飲食店などの他人前で叱責すると問題行動はかえって強くなるので、その悪循環が虐待死につながったのではないかと僕は考えます。 そもそも、問題行動は、親の注意を引きたい、構ってもらいたいという気持ちから来ることが多いです。小河原先生は、鼻いじりを注意する場合は2人だけの時に、いらいらを隠して、穏やかに話をする。叱責しないと解説しています。 (小河原昇: JOHNS.26: 366-1367,2010.)。また、三鈷(さんこ)先生達の2~6歳児をもつ母親437名の調査から「感情的に怒ることを避けること」と「一時的なきげんとりをやめること」が子どもの問題行動を直すために良い影響を与えていることがわかりました。 また、石田先生の212名の学生に行った調査では、自分が受けた体罰を肯定的に捉えている学生は、将来父親のようになりたいと思う割合が高かった。従って、男子大学生の幼少期に受けた体罰経験は、将来の自身の子育てにも影響する可能性がありました(石田淑里子:秋田県母性衛生学会雑誌.34: 14-20,2021.)。つまり、体罰は遺伝する可能性が高いです。ぐっと我慢しましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝