貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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大手術にはなるが、曲がった背骨も真っ直ぐできる

今までの脊椎の手術は魚の調理で例えると背中を切る背開きかお腹を切る腹開きが主でしたが、最近では内視鏡を入れて背中の横から背骨を矯正する技術が進歩してきました。これを低侵襲(内視鏡を入れて体に負担のかからないという意味)側方経路腰椎椎体間固定術(Lateral Lumbar Interbody Fusion、略してLIF)といいます。 シカゴのラッシュ大学では年齢の変化で腰が曲がった107人の患者さんに腰の横から背骨を矯正する手術を行いました。2年後の成績では前方向への腰の曲がりが平均5.9°矯正され、横方向への腰の曲がりが平均5.7°矯正され、87%の患者さんが手術結果に満足していました(16. Phillips et al:Adult degenerative scoliosis… Spine. 2013 38:1853-1861,2013.)。国内のある大学では内視鏡で腰の横から椎間板を矯正する手術と背中を切開して腰椎を矯正する手術を組み合わせた手術を40人の腰曲がりの患者さんに行いました(森平泰:従来法とLIFの比較…整形外科最小侵襲手術ジャーナル.82: 51-60,2017)。その結果、代表的な症例では、前方向への腰の曲がりが平均30°も矯正されました。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝