来年から一流アスリートは整形外科で注射を打ってもらう時に要注意!
今回も関西医療大学教授の増田研一先生に教えてもらいました。世界アンチドーピング機構は、2022年1月1日から全ての注射方法によるステロイド注入をドーピングと見なすことを決定しました。整形外科医にとって関節内のステロイド注射はよっぽどのことがないと打ちませんが、皮膚のすぐ下にある滑液包に対する注射ならば、比較的安全です。だから「明日、試合に出たいんです」と言われるとステロイドを好意で打つ整形外科医もいると思います。
「ドーピングなんてトップアスリートだけの問題でしょう?」と思われる方も多いと思いますが、東京五輪で多くの未成年選手が新しい種目に出場していた場面を思い出して下さい。周囲の大人がきちんと対応・指導すべきという点で決して縁遠い話とも言えません。
もちろん治療使用特例を提出して正当な治療行為である事を証明すれば良いのですが、これがまた非常に面倒な手続きが必要ですので、ステロイドを使わないに超したことはありません。↓ちなみにテレビで宣伝しているボラギノールA座剤 プドニゾロンというステロイドの成分が入っています https://www.borraginol.com/products/zazai_a/
だから、ドーピング検査前に痔になった時には座薬の成分はよく調べて、よく考えてから使用してください
解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
前の記事へ | TOPヘ | 次の記事へ |