肥っている人の方が長生きするのではなく、筋肉量で体重を維持するが大事。
Obesity paradox(肥満の逆説)という言葉があります.中高年では肥満がさまざまな生活習慣病の原因になっているにも関わらず,高齢者になると身長に対する体重の割合であるBMIが高いほうが生命予後がよいとの報告が多いからです。実際、山崎先生らによると65~84歳の高齢者1万3,280人を対象にBMI18.5~23.0を正常体重、23.0~27.5を過体重、27.5以上を肥満に分類し、正常体重の死亡率を1とした時の死亡率は 65~74歳の肥満男性では0.56、75~84歳の肥満男性では0.78でした。この点について安部先生達は、高齢者ではBMIが体脂肪量を正確に反映しないことがあると指摘しています。なぜなら、筋肉が痩せても脂肪に置き換わったら体重は変わらないからです。だから、高齢者になる前の中高年のうちから、筋肉量を増やして過体重になるのが長生きの秘訣だと僕は思います。解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
前の記事へ | TOPヘ | 次の記事へ |