貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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肥満も良いことがある協調性があって、骨粗鬆症が少ない。でも筋トレはしておこう。

国内のある大学では、25人の小太りの女性に食事指導だけをする13人と食事指導と運動指導をする12人に分け、プログラム終了後も減った体重が維持できるかどうかを性格の違いから分析しました。その結果、性格が穏和で,協力的・自己中心的でない人ほど体重を減らせるために食事指導だけでは長期間の体重維持に対するが自信をなくしやすいことがわかりました(林容市ほか:体力科学.57巻2号 Page197-206,2008)。 肥満といえば、「高血圧で血管にコレステロールが貯まり、心臓や脳の血管がつまりやすい」、「糖尿病から腎不全になって透析生活になる」など悪口ばかりですが、クレッチマーという医師は、人の性格を体型によって分類しました。その結果、肥満の人は社交的で痩せている人は非社交的でした。また、僕たちは150人の大腿骨のレントゲン写真を撮影すると同時にヒップに対するウエスト周りの長さの割合を測りました。その結果、ヒップに対してウェストが大きい人ほど大腿骨の固い部分が分厚い傾向がありました(戸田佳孝:デジタルX線画像装置の心胸郭比測定機能を応用した骨粗鬆症診断法.日本医事新報 4601:78-80,2012)。つまり、肥満している方が骨が太くて、転倒しても骨が折れにくいという利点があります。 国内のある大学では女性100名の体重と膝を伸ばす筋力と水平の位置に体を保てる時間を計測しました(津山薫ほか:体力科学.61: 131-137,2012.)。その結果、体重に対する膝を伸ばす力の割合が強い女性ほど水平の位置に体を保てる時間が長く、動的バランス能力に優れていることがわかりました。だから、減量よりも脚の筋トレの方が老後のためには大事だと思います。なお、「肥満もいいこともありますよ」という歌を昔作りました https://www.youtube.com/watch?v=pJnhP4dos0g 論文の解説 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝