貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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肩こりと目の疲れが同時に起るのは顔を上に向け続けているから

神田先生たち(神田賢ほか.理学療法科学.35: 483-487,2020. )は40例の若い女性を肩こりがある20人と肩こりのない20人に分け、首の筋肉の持久力を比較しました。首を曲げる持久力は仰向けで頭の下に手のひらがが入るぐらいわずかに離れる高さに頭部を維持できる時間とし、反らす持久力は腹ばいで重り(2 kg)を後頭部から下げ頭をマットの端に出せる時間としました。その結果、首を曲げる持久力は肩こりのある人(50.5土27.4秒)がない人(98.5士66.8秒)に比べてとても短く、首を反らす持久力は肩こりのある人(216.1土174.5秒)がない人(386.5土244.5秒)に比べてとても短かったです。ことため、肩こりの予防は首の瞬発的な筋力よりも持久力が必要となることがわかりました。 東洋医学のツボに天柱があります。これは目の使い過ぎなどに凝ってくるツボです。西洋医学では頭板状筋が着いている部分です。バンジョと聞くと僕はカントリー音楽で使われるバンジョを想像しますが、全く別物です。頭板状筋の片側が作用すると、その方向に首が回転し、両側が作用すると顔が上に向きます(竹井仁:肩こりにさよなら.(第1版)自由国民社,2015)。つまり、ディスプレイなど見続けているうちの顔が上に向き続きると、目が疲れ、板状筋が凝ってくるのだと僕は思います。 なお、板状筋の持久力を鍛えるためには以前紹介した手と頭の押し合いが有効です。解説:江坂の整形外科診療所 戸田形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝