貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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血小板より血漿から成長因子を再生した方が痛みには良く効いた。

血液の成分は割合では血漿が55%と最も多く、血小板は45%の血球成分のさらにその一部分です。炎症を和らげるため自分の成長因子を抽出して研究室で濃縮して自分の体に戻す再生医療では血小板から抽出する方法が主でしたが、最近、血漿から成長因子を抽出する技術が発展してきました。僕達は51例の変形性膝関節症患者さんに対する凍結乾燥した濃縮成長因子を血漿由来と血小板由来に無作為に分け、関節内注射し4週後の治療成績を比較しました。24人には血小板由来の成長因子(セルソール社製、商標:PFC-FD)を使用し、27人には血漿由来の成長因子(ワクー社製、登録商標:PDF-FD)を使用しました。 その結果、血小板由来成長因子を使用したグループより血漿由来の成長因子を使用したグループの方が治療後の膝の痛みに関する疼痛指数が明白に小さく、治療前後での疼痛指数改善率が明白に大きかったです。以上より、短期的には血漿由来製剤の方が血小板由来製剤より変形性膝関節症の疼痛を和らげる作用が優れていると予測しました。この結果は2025年3月号の整形災害外科という医学雑誌の研究に掲載されました。解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝