高齢者はラジオ体操だけをしていても健康は保てない
年齢の変化で早く衰えるのは膝を伸ばす大腿四頭筋の筋力です。しかし、ラジオ体操には上半身(腕を回すなど)の運動が中心です。その理由は逓信省簡易保険局が昭和天皇即位のお祝いに合わせてお立ち台から見てきれいに揃うことを大事にして考案したからです
ラジオ体操に含まれている下半身の運動と言えば、ジャンブ運動です。我々の調査ではラジオ体操のジャンブができる人の割合は、65歳以上になると急激にジ減りました。つまり、「高齢者と呼ばれるのが65歳以上だから」という意味だけでなく、この調査で65歳が正しくジャンプできるかどうかの分岐点でした
私の意見は「65歳以上になったら、ラジオ体操をやめましょう」と主張する気は毛頭ありません。しかし、この調査結果からも明らかなように、ラジオ体操さえしていれば安心ではないことも事実です。やはり、65歳以上になったらラジオ体操だけでなく、ひざを伸ばす筋力も鍛えなければ、脚の健康は保てないということを知って頂きたいのです
解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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