鶏むね肉はひざ関節にいいことだらけ。
近年、健康食材として人気が高い鶏むね肉もおすすめです。筋肉の材料となるたんぱく質が豊富なのに低脂肪で、筋力を落とさずにダイエットするにはもってこいの食材です。 鶏むね肉には、ひざ痛への効果が抜群なカルノシンも豊富に含まれます。カルノシンの主な効果に、筋肉の持久力の向上や疲労回復効果があります。マウスを長時間泳がせてからカルノシンを与えたグループと与えないグループで比較する実験では、カルノシンを与えたグループは、疲労が回復して再び長時間泳げました。また、長距離を休まずに飛び続ける渡り鳥の翼のつけ根にも、カルノシンは豊富に含まれています。長時間運動を続けるための強い味方だと言えるでしょう。
カルノシンには、オートファジーを活性化させる働きもあります。オートファジーとは、細胞内の不要なたんぱく質を細胞が自ら消化し、新たなたんぱく質の材料へリサイクルするシステムのこと。こうした細胞内のゴミ掃除は、ひざ関節でも起こっています。軟骨がすり減るときの削りカスがオートファジーによって処理され、炎症を防ぐのです。
また、強力な抗酸化作用があるカルノシンは、老化の元凶とも言える活性酸素の発生を抑え、老化のスピードを遅らせます。がんや生活習慣病などの予防でも力を発揮します。(文章は戸田佳孝:ひざ痛を自力で治す. 大洋図書、2024年より引用。宜しければご購入下さい)解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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