「腰を反らすと痛む」という脳の刷り込みをなくすのが大事
ぎっくり腰の場合、例えば、腰を反らすという動作に恐怖心を持っている患者さんが多く、それがさらなる腰痛を長引かせていることがあります。その理由は、人は痛みを脳にある海馬という部分で記憶しますが、同じ信号例えば「腰を反らした時に腰痛がでた」が繰り返されると、腰を反らす=腰痛がでるという記憶が保存され、少し腰を反らしただけでも強い腰痛が起こります。そんな腰痛には認知行動療法が行われます。認知行動療法とは正しい知識や痛みの出なかった体験(成功体験)によって脳の海馬にある間違った記憶を変化させることになります。腰を反らす動作でも正しい姿勢で行えば、腰痛はでることは少ないです。足を肩幅よりやや広めに開き、お尻に両手をあて、息を吐きながらゆっくり状態を反らします(但し、この動作で足にしびれが出た場合はやめる)。このような成功体験を繰り返し行うことで脳の認識を変えることも腰痛の治療になります。解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
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