つつがなく暮らせないと関節が痛くなってくる
聖徳太子が随の煬帝に送ったと言われる国書「日出処の天子、書を没する処の天子に致す。つつがなきや」は、日本の国名の由来とも言われる有名な文章ですが、「つつがなきや」とは、「ツツガ虫に咬まれていませんか?」という意味です。今でこそ殆ど見なくなった虫ですが、昔の日本には沢山いました。それだけに現代はツツガムシ病の症状がわかりにくくなっています。ツツガムシ病はダニの一種であるツツガムシによって運ばれてくる病気です。5~14日の潜伏期間があり、リンパ節が腫れてきて、咽頭痛、関節痛がでてきます。虫の刺し口が診断の決め手となります(中村美智子ほか:皮膚科の臨床 54: 1403-1406,2012)。「風邪をひいて、関節痛があるんだろう」とあなどらず、真ん中がへこんだ黒いかさぶたのある刺し傷があれば、病院に行って調べてもらいましょう。論文の解説:江坂駅前の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
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