やけどの後を冷やし過ぎると低温やけどでひどくなる
これはスイスのジェネーバ大学の研究結果です(Tobalem M, et al;. J Plast Reconstr Aesthet Surg. 66:260-266,2013)24匹のラットの背中に麻酔をした後に熱い鉄板を当て、火傷を作りました。その後、8匹ずつ何もしないグループと17度の冷水で20分間冷やすグループと37度のぬるま湯にひたすグループに分けました。4日後に鉄板の面積に対して皮膚の色が変わっていた面積は冷水で冷やしたグループでは81%、手当しなかったグループでは94%でしたが、ぬるま湯で手当てしたグループは65%にとどまりました。やけどの後を20分も冷やすとかえって皮膚に悪い影響がでます。冷やすのは初めの1分程度にして、後は血のめぐりをよくするためにぬるま湯に浸した方が良いと彼らは報告しています。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
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