グルコサミンが効くという論文は審査員が何を飲ましているか知っているから?
グルコサミンとかコンドロイチンとかヒアルロン酸とか….関節痛に効くという健康食品が沢山宣伝されています。新聞やテレビは健康食品の会社からコマーシャル料をもらっているので不利な情報は流しません。Runhaar先生らは世界中のグルコサミンに関する優秀な論文を厳選して、「グルコサミンが効く人に特徴はあるのか?」という研究をしました。その結果、治療前の痛みの強さ、肥満度、男女の割合、変形の度合いおよび炎症の度合いのいかなる段階においてグルコサミンがその結果を変えることはなかったと報告しています(Runhaar J,et al:Ann Rheum Dis. 2017-211149)さらに、「非盲検試験(被験者がどの治療群に割付けられたか、医師、被験者、スタッフにわかっている試験法)は膝の痛みに対するグルコサミンの試験としては、特に製造会社がスポンサーとなっている時は利用価値がない。」と述べています。つまり、何を飲ましているかがわかっているのが問題だという考えです。何を飲んでいるか知っていると、つい良い方に解釈してしまうのが人情ですからね。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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