ランニングで起こる踵の痛みには土踏ます支えが良い
足の踵(かかと)のやや外側が痛くなり、朝起きた時に踵の痛みのため最初の1歩がつけない場合には足底筋膜炎という病気が考えられます。この病気はアメリカでの調査では全人口の10人に一人が一度は経験するという比較的多い病気です。
足底筋膜は足の裏の土踏まずにそって足の裏全体にはっているドーム状の膜ですが、急に体重が増えたり、長時間の立ち仕事やジョギングをし過ぎると足底筋膜が酷使され、この膜がついている踵の骨が棘のようにとがってきて、その上の脂肪とこすれて炎症をおこします。
効果的なのは、痛みのある場所に体重がかからないようにするために、土踏まずの部分をかさ上げするようなシリコンを靴の中に敷くと効果があります。しかし、シリコンを靴の中に入れると足首が傾き、足首の痛みの原因となります。戸田クリニックの研究では、足首にバンドのついた土踏まず支えの方が効果的です(戸田佳孝ほか: 足底筋膜炎に対する足関節吊下げ型内側および外側アーチサポートの効果 整形外科 59: 229-234, 2008)。論文の解説:吹田市江坂戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
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