戸田整形外科リウマチ科クリニック

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中学生以下の自殺では男子の衝動的首吊り自殺に注意しよう

2022年3月17日堺市教育委員会は1年以上不登校になっていた市立中の生徒が自殺を図り、死亡したと発表し、不登校はいじめが原因だったとした一方で「いじめと死亡との因果関係を認めることはできない」と結論付けました。報告書は生徒の死亡時期や性別、いじめの内容は黒塗りにして明らかにしませんでした。 大城先生達は小児救命外来を受診した自殺をしようとした男子4人、女子14人の調査を行いました。その結果、男子は自殺の原因がはっきりわからず、首吊り自殺をして全員が死亡していました。女児は複雑な原因がからみあい、薬を沢山飲むことを何度も繰り返す症例が多かったが、死亡例はなかったです(大城一航ほか:日本小児救急医学会雑誌.17: 32-35,2018.)。 原先生たちは、小児科外来を受診した中学生以下の自殺を試みた40人の調査を行いました。手段は過量服薬が最も多かったでしたが、死亡した4例はすべて首吊り自殺ですべて男子でした。自殺をする前に自分を傷つけたる自傷行為や自殺未遂をすることも多く、それらの行為は助けてほしいというサインの1つと捉え、丁寧に向き合っていくことが重要だと述べておられます(原モナミ,ほか: 子どもの心とからだ.26: 10-15,2017.)。首吊り自殺は縄を首にかけて椅子を蹴ってしまうと、もう後戻りはできません。衝動的な首吊り自殺を防ぐように周りが最大限努力してあげましょう。なお、こころの健康相談統一ダイヤル は0570-064-556です。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝