再掲載:家庭用体重計を使って筋トレの成果を実感すれば、筋トレが楽しくなり、長続きする。
筋肉トレーニング(筋トレ)は最大筋力の75~80%の力で行い、1種目あたり2~3セット、週に2~3回行うのが最も効率的とされています。
変形性膝関節症に対する筋トレでは、家庭用体重計の上に置いたトイレットペーパーをひざの裏でグーッと下に押しつけて、5秒間で最大の数値を記録します。
最大筋力を計測する際の注意点は、お尻は浮かせないことと、足首を下向けに伸ばすことです。足首を下向けに伸ばすのは、跳躍の動作に似た状態にするためです。
次に、最大筋力の80%の目盛になるようにトイレットペーパーを数回押さえつけましょう。たとえば、最大筋力が8・0㎏だった場合、筋力トレーニングを行うときの目安は、8・0×0・8(80%)=6・4㎏になります。
この80%の力の入れ具合を感覚でつかんでください。感覚をつかめば、毎回、体重計を使う必要はありません。枕やバスタオルを丸めてひざの下に置き、ワンセット30回として、80%の力で押さえつければいいのです。これを一日に2~3セット(例えば、朝、夕方、寝る前など)、週に3~4日のペースで続けてください。
トレーニングを続けていれば、最大筋力は上がっていくはずです。ですから、1ヵ月に一度は最大筋力を測定し直して、その80%筋力の感覚をつかみ直しましょう。最大筋力が上がっていくと貯金が増えていくのと同じ感覚になって、筋トレが楽しめると思います。
戸田整形外科リウマチ科クリニック 戸田佳孝
イラスト:川野郁代
戸田佳孝著『ラジオ体操は65歳以上には向かない』より
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