貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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再生医療の中でも細胞を含む成分と含まない成分では申請法が異なる。

PRP(Plate rich plasma)は、細胞成分を含んでいるので細胞を加工するという意味でPRP関節内注射は第二種再生医療等技術の申請が必要です。申請には審査を通すために労力がかかります。PRPを体外でも活性化するため塩化カルシウムを加えた後、細胞成分を除去するためろ過し、サイトカインだけを残し、それを凍結乾燥したのが濃縮血小板由来因子(Platelet derived Factor Concentrate、PFC-FD)です。PFC-FDは細胞成分を含んでいないため使用するための申請は必要ありません。実際、PFC-FDを採用しているある医療機関から関東厚生局に問い合わせたところ「無細胞であれば、再生医療等安全確保法には該当しない」との回答があったそうです。また凍結乾燥しているため輸送が容易で長期保存を可能です。 少し古いデーターですが、令和5年3月時点に戸田クリニックでPFC-FDを受けた患者さんはその内訳は膝164人(うち両膝が35人)、股関節11人(うち両股関節が2人)、腰3人でした。両側を2関節と数えると計215関節です。治療成績は治療前の関節の痛みを100とした時6か月後の痛みが50以下、つまり痛みが半分以下になった関節は215関節中171関節、約80%でした。PFC-FDの作り方は血液を50cc抜いてセルソース社に送ると3週間たつとフリーズドライした粉末が送り返されてきますので、それを蒸留水に溶いて関節に打ちます。ちなみに患者さんに試す前に僕自身が5年前に膝に打ったのですが、未だにジョッギングしても膝が痛くなくなりました。解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝