戸田整形外科リウマチ科クリニック

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厚労省は義肢装具の不正請求を防ぐため価格を設定した。

僕は自分で開発した変形性膝関節症用の外側が高くなった足底板をタケトラという会社から1個定価1600円で販売してもらっていました。2018年に発覚した松本義肢製作所の事件では市販の靴と足底板を簡単に加工して患者さんから2足で10万円を請求しうち7万円を保険(療養費、つまり国民の税金)から請求していました。松本義肢装具製作所だけではありません。僕も不正請求している義肢装具士を何度も見つけ、注意しましたが、「国が認めていることです」と平然と答えていました。 松本義肢製作所が市販の装具をオーダーメイドと偽って国民の税金で成り立つ療養費に不正請求を行っていたことが発覚した2018年から5年後の2023年4月1日厚生労働省は「療養費の支給対象となる既成品の治療装具について」という文章を都道府県知事宛に出しました。すなわち義肢装具士がオーダーメイドだと偽りそうな市販装具の価格を決定します。例えば、前十字靭帯損傷の時に使うゲルテックスACLは14700円に設定しました。この商品はメーカー小売希望価格が約15000円ですから、値引きを考えても殆ど利益はでないようにしていました。税金の無駄遣いを考えるととても良い政策だと僕は考えます.解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝