戸田整形外科リウマチ科クリニック

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変形性膝関節症でも腰痛でもあまり痛まなければ積極的に正座した方が良い

「正座は膝に悪い動作ですから止めましょう」と言うのは簡単です。でもある調査では、136人の高齢者を対象に,正座の不自由に関する調査を実施した.その結果、「正座をする時に不自由を感じる」と答えたのは43名(31.6%)で,不自由の理由は「膝が痛い」最もが多かったそうです。正座に.不自由を感じている人は感じていない人に比べて自分で自分健康でないと思っている人が多く、冠婚葬祭や地域行事への参加を遠慮している人が多かったそうです(山本美幸,ほか:理学療法科学.19: 281-284,2004.)。つまり、日本人の高齢者にとって、正座できないと自信をなくしてしまう高齢者が多いのです。 正座の訓練としては、股関節を屈曲させた膝抱え動作(大腿直筋弛緩動作)を20秒×2~3回行う訓練が良いそうです(丹羽滋郎:整形外科看護 10巻:395-397,2005.)。 また、正座は腰痛予防になるという説もあります。腰痛の方は足首が硬い人が多いです。腰痛があって足首が硬い人はつま先中心の歩き方をしていてる人が多いです。正しい歩き方は先に踵を地面に着けてからつま先で蹴る足の裏全体を効果的に使った歩き方です。金先生は朝30秒の正座は日常生活の中で偏りがちな左右の足に対して同じ力で圧をかけて、足首やひざの周りの筋肉や関節の状態を左右均等に整えてくれると書いています(金 聖一;「朝30秒の正座」で腰痛が治る.ダイヤモンド社,2013)。論文の解説:江坂駅前の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝