座薬は座って飲む薬ではないが、座って飲む骨粗鬆症の薬がある。
僕がまだ研修医だった頃、あるお婆さんにボルタレン座薬を処方しました。次の診察の時、お婆さんは「先生、あの薬は口の中がベトベトして飲みにくいです」と言いました。僕はお婆さんに「座薬をどんな方法で飲んだの?」と聞きました。すると「座って飲みました」という答えが返ってきました。座薬は肛門から入れ、しばらく指で抑え直腸の体温で溶かすのがコツなので、飲んで一瞬で溶ける薬ではありません。また、薬の飲み方を食間と書くと「いただきます」と「ごちそう様」の間、つまり食事中に飲む薬と勘違いされる方がいます。食間とは食事と食事の間空腹時という意味です。しかし、実際に座って飲まなければならない薬もあります。
骨粗鬆症の薬に2種類あります。骨を壊す破骨細胞の元気をなくす薬と骨を造る骨芽細胞を元気にする薬です。破骨細胞を抑える薬の代表はビスホスホネート剤です。飲む薬の商品名はアクトネル ベネット、ボナロン、フォサマック、ボノテオ、リカルボンです。これらの薬は胃を荒らす副作用があるので薬剤を速やかに胃内へと到達させことが重要です。 そのためにコップ 1 杯の水で服用し、服用後 30 分間は寝転べないという欠点があります 解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
前の記事へ | TOPヘ | 次の記事へ |