貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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強姦犯人に効く薬は盗撮犯人にも効く。本質的に同じなのになぜ職場復帰させのか?

東京・江東区の区立小学校の教師・河嶌健容疑者(46)は2012年、当時10代だった女性に乱暴した疑いが持たれています。河嶌容疑者は、担任をしていた女子児童が着替える姿を撮影した疑いなどで、すでに2回逮捕されています。めざまし8が東京都教育委員会に、なぜ職場復帰させたのか?と聞いたところ、 「一般論になりますが、処分が明ければ教職に戻ることはあります」との答えだったそうです。覗きや盗撮は罪が軽いから教師に復帰させても良かったのでしょうか? 西中先生達によると欧米での性犯罪者治療には男性ホルモンの働きを抑える抗アンドロゲン剤やうつ病の治療に用いられる選択的セロトニン再取り込み剤が使われます(西中宏吏ら: 精神科治療学.24:1109-1115,2009)。池田先生達は25歳男性大学院生で、中学生の頃より「のぞき見」の性的嗜好がある患者さんに同じく男性ホルモンの働きを抑える薬とうつ病の薬を飲ませたところ「のぞき見」の衝動が消失し、患者の満足も得られたそうです。(池田稔ら: 日本性科学会雑誌 27: 71-74,2009.)。 同じ薬が効くということは医学的には同じ病気です。盗撮の刑罰は強姦に比べては軽いかもしれませんが、教師という職業柄、一度でも盗撮などで逮捕された人を教育現場に復帰させてはいけないと僕は思います。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝