手首だけではなく肘でも支えるロフストランドクラッチを使おう
日本人の多くの方は杖と言えば、手首で支えるT字杖を愛用されていますが、
欧米では肘でも支えるロフストランド杖が一般的です。なぜならばT字杖では手首を上に上げる筋肉に負担がかかり、いわゆるテニス肘になり、肘が痛くなってくるからです。
僕らの研究では杖なしでの踏み出し姿勢を基準として、膝の痛みの強い側にT字杖を着いた場合とロフストランド杖を着いた場合、膝の痛みが弱い側にT字杖を着いた場合とロフストランド杖を着いた場合で膝にかかる負担がどれだけ減るかを表す免荷率を調べました。
その結果、どちらの腕についてもロフストランド杖の方がT字杖より痛む膝にかかる負担が減りました。一番成績が良かったのは膝の痛みの強い側にロフストランド杖を着いた場合でした。つまり、ロフストランド杖は通常の杖と違って痛みのある膝と同じ側に着いた方が効果があります。
論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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