筋肉がスムーズに動くためには、筋膜の滑りの良さが必要です。筋膜を柔らかくし滑りを良くして、解きほぐすことを「筋膜リリース」と言います。最近、整形外科でもエコーが普及してきたため注射の薬液で筋膜リリースを行う方法が良いという意見もあります。しかし、竹川先生は、肩こり症25例と腰痛症25例に対して、左右それぞれに筋膜注射と筋肉内注射を行い、両注射の効果を比べました。その結果、筋膜注射と筋肉内注射の間で治療成績に明白な差はなかったそうです(竹川克一:日本整形外科超音波学会会誌.30: 110-115,2019.)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝