消炎・鎮痛は変形性膝関節症の治療の基本。嫌がらないで下さい
時々いる患者さんは「痛み止めを飲むと返って動き過ぎて軟骨を傷めるので要りません」という人です。でも、内尾先生の解説では膝の痛みが続くと痛みのことばかり考えてしまったり、痛みが自分の中でどんどん大きくなっていったり、痛みの部位が増えるといった破局的思考が起こってきます。膝の痛みの原因は炎症です。速やかに炎症を和らげて痛みをとり、筋力回復や関節拘縮除去に務めることが変形性膝関節症の治療の基本です。
変形性膝関節症にも動脈閉塞術が効く。変形性膝関節症では膝の内側が痛くなることが多いです。それは内側半月板付近に炎症が起こることが原因です。そこで内側半月板付近の三角形の形の動脈への血流を減らせば、炎症と痛みが治まるという考えが膝関節動脈閉塞術です。Bagla先生達の研究では21人の変形性膝関節症患者に膝関節動脈閉塞術を受けるグループと皮膚だけ切って何もしないグループに分けました。その結果術後1か月の時点で、偽治療グループよりも動脈閉塞グループの方が統計的に明白に大きな痛みの軽減が見られました。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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