戸田整形外科リウマチ科クリニック

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熱中症の注意点。コミケ、梅雨明け、アルファルト

鈴木先生らの調査では東京ビックサイトで行われたコミケの会場状態を調査しました。「空気1㎏あたりに何g の水蒸気が含まれるのか」を表す絶対湿度は夏では12~13g/㎏ を超えると蒸し暑さを感じるようになりますが、コミケの会場は20g/kgもあったそうです。暑熱曝露時に日傘を利用することは、身体表面温度の低減効果が有効であることを証明されました(鈴木英悟ほか: 日本スポーツ健康科学誌.7:31-36,2021.)。 片岡先生達は2018年~2020年に大阪府監察医事務所が取り扱った熱中症死亡症例151人を調べたところ、梅雨明け後の初回猛暑期間、エアコンを使わない独居世老人の家で多発していたそうです(片岡真弓ほか:医学のあゆみ.277: 253-255,2021) また、大河内先生達によると猛暑日の11時頃に1時間アスファルトの道で倒れていた熱中症患者では全身約28%におよぶやけどと左のふくらはぎには皮下脂肪に及ぶおおやけどをしていました。気温37℃ならばアスファルト表面の温度は組織破壊をおこしうる44℃以上まで上昇するそうです。夏に倒れている方を見つけたら、アルファルと以外の場所に連れ出してあげましょう 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝