生活環境の変化から来るストレスには酸っぱい物を沢山とるようにしよう。
東京都内の大学の研究では、東京以外から引っ越してきた女子学生を1年生から4年生までに食べ物の好みに関するアンケートを行いました1)。甘い物が好きな学生は1年生では66%でしたが、2年生では85%に1.3倍に増加しました。でも、4年生では64%までまた低下しました。それに比べて、すっぱい物が好きな学生は1年生ではたった56%でしたが、2年生では74%、3年生では78%、4年生では84%へと年々増加していました(原 正美ほか:日本食育学会誌.5: 97-103,2011)。引っ越してはじめの1年間ではストレス解消のため甘い物を好む学生が増えます。でも、甘い物を食べていると体重が増えます。すっぱい物にもストレスを解消する作用があります。スポーツ選手が試合前にレモンの輪切りを口にくわえているのもそのためです。移転先での生活が長くなるにつれて、どうすればストレスが解消できるかを自然に覚えて行き、就職活動などのストレスが一番かかる4年生では酸っぱい物が好きな学生が増えたのだと予測できます。だから、生活環境の変化から来るストレスには甘い物よりも酸っぱい物を沢山とるようにすれば、ストレスは和らぎます。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
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