戸田整形外科リウマチ科クリニック

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痛いマッサージを我慢していると返って筋硬度が高くなる。

現在、マッサージチェアの普及率は全世帯の20%前後だと言われています。手で持つ形の電気マッサージ器を加えると半数以上の家庭に普及していると思います。国内のある学校の研究では、15人の女性を対象に15分間マッサージチャアーに乗る前と乗った後で肩の筋肉の硬さを比較しました(古後 晴基:ヘルスプロモーション理学療法研究1:137-140,2012)。その結果、マッサージチャアーに乗る前の筋肉の硬さは平均12.8で、乗った後は平均8.7に下がり、肩の筋肉が柔らかくなりました1)。しかし、肩こりを感じたことのない3人の女性ではマッサ-ジチェアーに乗ると痛みを感じ乗る前の筋肉の硬さは平均8.3で乗った後は平均11.5に上がり、かえって硬くなりました。だから、痛いのを我慢してもんでもらっていると返って筋肉が緊張し、肩こりが酷くなってしまいます。 肩こりや腰痛などのためのマッサージは痛ければ痛いほど効いているというイメージがあります。でも、強く揉むと筋肉が損傷して、炎症が起こり、返って固くなってしまいます。竹田先生達の研究では強度2,4,6および8kgで60秒間圧迫した.その結果、すべての圧迫強度で圧迫前より圧迫後に筋硬度は明白に低下しましたが,その変化量に強度による差はみられませんでした。このため圧迫強度は弱い2kgでも筋硬度を十分低下させることがわかりました。