目つむり片足立ちは、老化の検査とバランス感覚の訓練を兼ねている
老化の度合いを判断する基準の一つに、両目をつむって片足で立ち、そのままの姿勢を何秒キープできるかを測定する方法があります。10秒を最大とし、10秒キープできたらその時点で測定終了です。
日野原先生達の調査によるとによると、男性の20代、30代、40代、女性の20代、30代は、ほとんど全員が10秒間姿勢を保つことができています(日野原重明ほか:日本老年医学会雑誌.3:289-294,1966)。 男性の50代、女性の40代、50代になると、10秒間キープできる人は半分以下に減ります。男性の50代と60代、女性の60代は、1秒から10秒の間で、非常にばらつきがあります。そして男性の70代以上、女性の80代は、ほとんどの人が1~2秒しか片足の姿勢を保てなくなっています。
やはり高齢になるほどバランス感覚は衰えていくのです。 足の筋力アップトレーニングを続けて、ひざ痛を改善しながら、このようなやり方でバランス感覚を取り戻していくことも、老化防止に役立つのではないでしょうか。もちろん、現在の身体の状態を測る意味でも、有意義な運動の一つといえます。
論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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