戸田整形外科リウマチ科クリニック

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立ち上がる時に「よっこいしょ」と言うとぎっくり腰の予防になる

立ち上がる時に「よっこいしょ」と言うと「年寄りくさい」とバカにされますよね。でも、ある研究では、健康な男性10 名(平均年齢21.9)高さの台からの立ち上がり動作を,かけ声有りとかけ声なしの時に行ってもらいました 筋肉の活動は右側の腰の背筋(腰部脊柱起立筋),太ももの外側の筋肉(外側広筋)とスネの前の筋肉(前脛骨筋)の3つ筋肉で測りました。その結果、掛け声ありでは掛け声なしに比べて、3つの筋肉がほぼ同時に活動を始めました。つまり、立ち上がる時に腰の筋肉だけに負担がかからず、太ももやふくらはぎの筋肉も協調的に働いてくれるのでギックリ腰が防げると考えられました。 また、思いきり物を引っ張る時にも掛け声をかえた方が得です。ある研究では、健常な男性12人に肘を力一杯曲げる動作と伸ばす動作を①息を大きく吸ってから呼く時、②息を大きく呼いてから吸う時、③息を大きく吸って止めた時、④息を吸いながら掛け声を出した時に行ってもらいました。その結果、掛け声を発した時が一番筋力が強くなっており、12%もアップしました。その理由は、掛け声を発することによって、脳が発する「これぐらいにしておいた方が良い」抑止力が排除され、筋力の心理的限界が生理的限界に接近したためだとかんがえられています。ちなみに、日本語のよっこいしょにあたる英語でHeave ho! … 「ヒーブホー」と言います。論文の解説 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝