筋力が弱いと手術しても成績が悪い。他人任せでは治らない。
Zhang先生達の調査では低い握力、と歩行ペースが遅くなるおよび手や足の筋肉量の低下が変形性膝関節症 に悪影響を及ぼすことがわかりました。全身的な筋肉量の低下をサルコペニアといいます。ラテン語でサルコは筋肉、ペニアは減少です。つまり、変形性膝関節症の原因は軟骨がすり減るからではなく、筋肉量が低下することによって膝にかかる負担が大きくなるからなのです。そのため、治療には全身の筋肉を鍛えましょう
人工膝関節でも術後の筋トレが成績を左右する。「人工膝関節は入れ歯と同じだから痛みはなくなるだろう」と考えられがちですが、実は筋肉量が少ないサルコペニアでは手術成績が悪くなります。しかし、渋谷先生の研究では術前にサルコペニアが存在しても術後の理学療法を一生懸命行えば術後機能の改善が可能であるという結果でした。筋トレはどんな状態であっても有効です 解説:戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
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