戸田整形外科リウマチ科クリニック

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股関節の筋トレがひざにかかる負担を減らす

変形性ひざ関節症対する筋力トレーニング(筋トレ)として最も有名な運動は椅子に座って、足を垂らした状態から膝を伸ばして大腿四頭筋訓練を鍛える方法です。しかし、この筋トレでは、股関節を内側に閉じる内ももの筋肉(内転筋)や外側に開くももの外側の筋肉(外転筋)の筋力は強くなりません。股関節の外転筋力が弱いと歩いている時に骨盤が揺れるのを防ぎ、膝にかかる負担を減らす働きがあります(Sled EA,. et al.: Phys Ther. 90:895-904,2010)。また、股関節の内転筋が衰えてくると膝のお皿の骨(膝蓋骨)を正常の位置につり上げることができずに膝蓋骨を上内方へ牽引する力を弱め、膝蓋骨と太腿の骨(大腿骨)の噛み合わせが悪くなり、膝蓋骨と大腿骨の間の軟骨がすり減ってきます(高松敬三:.久留米医学会雑誌.74:23-32,2011)。だから、変形性ひざ関節症の筋トレでは股関節を動かす内転筋や外転筋の筋トレも行う必要があります。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝