
心臓の異常による突然死を予防する有酸素運動の中で僕がお薦めするのは自転車、特にエアロバイク(コナミスポーツの商標)と呼ばれる自転車型の運動器械です。50代の若さで突然死と言うと「肥満・メタボ」は大きなリスクになりますが、自転車型の運動器械を使えば消費カロリーが表示されるので計画的な減量ができます。50代の突然死が気になる世代では膝の痛みや腰痛をかかえている方が多いですが自転車型運動器械は腰痛や膝関節症を有する患者の運動療法として有効です。例えば、腰部脊柱管狭窄症の患者さんでは腰を曲げると痛みが楽になります。 そのため少し腰をかがめて自転車型の運動器械を使えば痛みなく下肢筋力強化ができます。その他、自転車型運動器械の利点は自分の体力に合わせて運動できる点です。通常、耳タブで計測する心拍数を「最大心拍数(220-年齢)×50~60%」に設定しましょう。脂肪は運動開始後20分で燃焼し始めます。もし、減量も兼ねて自転車型運動器械を利用されるなら20分以上利用しましょう。自転車をこぐ時間は、食後1時間がお薦めです。なぜなら血糖値は食後1時間でピーク(血糖値スパイク)に達して、この時間に糖化した蛋白質が心臓や脳の血管を傷つけ、突然死の原因の一つになるからです。解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝