腰痛を理由に仕事を休む人は腰痛を怖がっているから。
恐怖回避思考とは痛みに対する不安感や恐怖感から活動を 過剰に制限してしまうことです。Trinderup先生の調査では559人の慢性腰痛症の患者さんの意識調査をしました。その結果、仕事をすると腰痛が起こるという恐怖回避思考を持っている慢性腰痛患者さんは恐怖回避思考を持っていない患者さんに比べて調査から1年後に長期病気休暇をとっている割合が明白に多かったです。
背外側前頭前野領域は記憶や認知、意欲、判断に関係する領域です。田邊先生達の研究では腰痛に影響する日常生活動作を提示した時の脳活動と腰痛および恐怖回避思考との関連について大学生男女で検討しました。その結果、男性では腰痛と背外側前頭前野領域の活動に関連がありましたが、女性では関連がありませんでした。つまり、長期休業に追い込まれるような腰痛に対する恐怖回避思考は男性に起こりやすく、女性には起こりにくいと考えられます。なお、背外側前頭前野を含む前頭葉を治療する方法は磁気刺激などがあります
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