戸田整形外科リウマチ科クリニック

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膝に溜まった水は抜いてサポーターで固定した方が良い

よく「ひざの水を抜いたら癖になる」という人がいますが、あれは一度膨らむと関節の袋が緩み、次からは簡単に膨らむだけです。風船でも最初膨らませる時は力が要りますが、一度膨らますと次からはチューインガムのように膨らみやすくなりますよね。あれと同じです。ひざに水がたまる理由は目にゴミが入って涙がでるのを同じ理由です。ひざが何かを洗いながそうとしているのです。目にゴミが入ったらどうしますか?そうですね。顔をあらいますよね。それと同じように余分な水は抜いてやるべきです。では、水が貯まることの再発を予防するにはどうしたら良いのでしょうか?僕たちの研究では水を抜いた後に15人には水が貯まる部分である膝のお皿の上の袋をしっかり圧迫できるガードラーOAという巻く形のサポーターを巻いてもらい、14人には靴下の両端を切ったような履く形のサポーターを巻いてもらいました。その結果、1週間後にエコーで見た水の断面積は巻く形では平均27%小さくなっていましたが、履く形では平均12%しか縮んでいませんでした(戸田佳孝,月村規子,槻浩司:膝関節水腫穿刺後の軟性装具固定による水腫再発抑制効果-超音波診断装置による計測-整形外科 62:1064-1068,2011)。このように、水を抜いた後は巻く形のサポーターでしっかり圧迫しましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝