若者の薬物乱用は危険ドラッグからかぜ薬や咳止め薬の大量服用に変化した
2022年3月25日。覚醒剤取締法違反などの罪で追起訴されたアイドルグループ「KAT-TUN」の元メンバー、田中聖(たなか・こうき)さんが保釈されました。また、ETキングのクラッチさんが大麻所持で書類送検されました。本当に↓いつまでたっても麻薬作用のある薬を使う若者がいなくなりませんね
その理由は次から次へと麻薬作用のある新しい抜け道ができるからだと思います。宇佐美先生らは10代の薬物関連精神障害症例71例を比較検討した。危険ドラッグは2014年調査の48%から2018年調査で0%へと低下し,市販薬は2014年調査の0%から2018年調査で41.2%へと増加し,乱用薬物が危険ドラッグから市販薬へと増加していました。
危険ドラッグは国際宅配便で日本に送られました。ところが、日本の薬事法の改正、あるいは税関の体制の厳格化で、水際で止める体制ができてきました。一方、かぜ薬や咳止め薬のなかには、覚醒剤の原料であるエフェドリンや麻薬の成分であるリン酸ジヒドロコデイン、興奮作用をもつカフェインなどが含まれている場合があります。この成分は、咳や頭痛を抑える一方で、飲みすぎると眠気・疲労感がなくなり、↓多幸感や頭がさえたような感覚などの覚醒作用があります。そのため、これらの市販薬を違法薬物の代替品として使用される事例が多発し、拡大が懸念されています。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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